ローテク設備の「有効活用」と「技術継承」
ローテク加工設備の有効活用
effective utilization
今や、コンピュータでプログラムを設計し、加工を行うNC自動旋盤が当たり前になった時代に、細谷精機では敢えて、カム式自動旋盤等の昭和時代から活躍するローテク加工設備を多く取り扱っています。
NC自動旋盤は段取や寸法調整が簡単で、人のカン・コツを必要とする部分が少なく、技術の伝承が容易である一方、弊社が得意とする単純形状且つ汎用性のある部品に対してコスト面での優位性は劣ります。
理由は、単純形状製品でも比較的加工時間が長く、設備本体費用も高い事から、製品単価が割高になってしまう為です。
よって細谷精機では、全長100mm以下、外径φ25mm以下、内径φ21mm以下の単純形状且つ汎用性のある小物切削金属部品の一部を、ローテク設備を有効活用して加工しています。
(上記寸法外も取扱いはあります)
人が研いだ刃物を使用
Handicraft
切削加工に欠かせない刃物を、細谷精機ではその多くを人が研いで、刃先を形成しています。
完成バイトから、グラインダを使用して刃先を形成する技術、ドリルの刃先を再研磨する技術は、細谷精機の大きな強みです。
弊社製造部の従業員は、8割以上がこの刃先形成をする事ができます。
チップを購入する必要がなく、刃物購入費用を大きく削減できる事から、製品単価を抑えるメリットがあります。
技術の伝承
legacy
ローテク加工設備を有効活用できるのも、人が刃物を研ぐ事ができるのも、全てこの技術の伝承があってこそです。
弊社では、年間教育計画を立て、習熟者が若手に教育を行う活動を実施しています。
従業員のスキルレベルを見える化し、毎年目標を立てて教育を実施する事で、30歳以下の若手従業員の成長と共に、技術の伝承が可能となります。
それだけでなく、弊社では定期的な設備保全、保全を行う為の部品の確保(ローテク設備の為、入手困難な部品は中古設備から部品取り)、保全方法や段取方法のマニュアル化等、技術を伝承していく為の弊社独自のツールを要しています。